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αオリゴ糖が「悪玉胆汁酸」を産生抑制

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 原因となる悪玉菌を減少させて作用
 善玉菌を増やして「善玉胆汁酸」増も
 細菌の二次胆汁酸制御で健康長寿へ

 /シクロケム
   東京都中央区、TEL03-6262-1511

シクロケムは、人の健康長寿に関わることが解明されつつある「細菌の二次胆汁酸」について、αオリゴ糖が「悪玉胆汁酸」の産生を抑制するとともに「善玉胆汁酸」の産生を増進するための腸内細菌叢を形成することを確認した。
 人が体内で産生する一次胆汁酸に対し、細菌が産生する二次胆汁酸は、2021年7月30日に国際学術誌「Nature」オンライン版に掲載された慶応大学と理化学研究所の研究報告で、百寿者の便中に“特異的に多く存在する”善玉菌の二次胆汁酸「イソアロリトコール酸」が注目されているところ。
 αオリゴ糖で悪玉と善玉の二次胆汁酸に働きかけられることが示唆されたことを受けて、シクロケム社は健康長寿を支える「胆汁酸改善」を食品開発にも応用すべく、開発者向けに広く提案していく方針だ。

悪玉菌産生の「悪玉胆汁酸」と善玉菌産生の「善玉胆汁酸」
 胆汁酸とは、コレステロールから作られる有機化合物の総称で、ヒトの体内では5種類が生産されている。
 肝臓では「コール酸」と「ケノデオキシコール酸」が産生されるが、これら一次胆汁酸が腸内の「クロストリジウム」や「ユウバクテリウム」といった悪玉細菌によって、二次胆汁酸の「デオキシコール酸」や「リトコール酸」に代謝される。この悪玉菌が産生する胆汁酸は腸管上皮細胞に対して毒性を持ち、大腸がんのリスク因子となることから「悪玉胆汁酸」とも呼ばれている。
 一方で、乳酸菌などの善玉菌からは「ウルソデオキシコール酸」という二次胆汁酸が産生され、肝機能改善に作用することから「善玉胆汁酸」と呼ばれている。ウルソデオキシコール酸は、体内に自然的に存在するものだが胃腸薬の有効成分としても知られている。
 善玉胆汁酸については、慶応大学と理化学研究所によるグループ研究で、「イソアロリトコール酸」がグラム陽性病原性細菌に対して強い抗菌活性を示すことが確認され、健康長寿に関わる可能性が報告されている。

健康長寿に関わる二次胆汁酸を
  αオリゴ糖が腸内フローラ改善で作用
 シクロケム社では、マウスを普通食群、高脂肪食群、高脂肪食+αオリゴ糖の群に分けて抗肥満作用を検討する試験を実施し、αオリゴ糖に体重増加抑制作用や内臓脂肪の増加抑制作用があることを確認している。
 この試験では腸内細菌叢の変化についても検討しており、高脂肪食を摂取すると悪玉胆汁酸を作り出す細菌「クロストリジウム」が増加するが、高脂肪食へのαオリゴ糖の添加によってこの悪玉菌が減少することが判明。さらに、αオリゴ糖で短鎖脂肪酸を増やすことで善玉胆汁酸を増やすバクテロイデス(ヤセ菌)や善玉菌が増加することも明らかとした。

αオリゴ糖の「胆汁酸」への働きかけで
   長寿を目指す腸内環境作りへ
 これまでの研究から、αオリゴ糖には、腸管上皮細胞に毒性を示す悪玉胆汁酸の産生を抑制するとともに、腸管バリア機能を高めることが確認されている。
 食用合成乳化剤「シュガーエステル」の腸管上皮細胞に対する毒性の抑制も解明されており、シュガーエステルや悪玉胆汁酸による腸管へのダメージを抑制しつつ、一方で腸管バリア機能の修復に働くことで、複合的な機序で腸の健康に寄与すると考えられる。
 胆汁酸への働きかけで長寿を目指す腸内環境作りを普及すべく、シクロケム社ではαオリゴ糖を活用した食品開発の提案を進めていく方針だ。
※なお、αオリゴ糖は免疫サポートで話題の乳酸菌に対して優れた資化性を発揮することも研究により確認されている。
 
 詳しくは別掲 記事「免疫サポート乳酸菌の増殖に抜群成果」
 


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