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腸壁に穴「リーキーガット」の予防を

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 難消化性αオリゴ糖で腸バリア向上
 腸内細菌叢改善と短鎖脂肪酸産生で
 乳化剤の細胞膜破壊の研究報告も

 /シクロケム
   東京都中央区、TEL03-6262-1511

シクロケムは、世界的に「腸機能」の障害を原因とするアレルギー疾患者が増加傾向にある現況を鑑み、食品科学の見地から研究を進めている。特に、近年注目されている「リーキーガット」について、乳化剤がもたらす影響を示した研究の報知や「難消化性αオリゴ糖」の腸管バリア機能向上作用による予防・改善へのアプローチを提案している。

腸壁に穴が開く――。
業界要注目の「リーキーガット」
 今、リーキーガッドというワードが注目され始めている。
 リーキーとは英語Leakの形容詞で「(液体が)漏れている」ことを意味し、ガットは英語で「腸」を意味する。つまり、腸壁が損傷して穴が開いた状態を示す。
 より詳しく言うと、腸壁を構成する腸管上皮細胞同士の「タイトジャンクション」という接着装置が崩壊し、さらに外側の「ムチン粘液層」が欠損した状態である。

腸壁の穴とバリア機能の低下で、
 細菌侵入を招く可能性
 腸壁に穴が開いた状態で、病原細菌を除去する抗菌ペプチドや免疫グロブリンA(IgA)の分泌量が減ると、本来であれば腸から排除されるべき病原性細菌やウイルス、タンパク質などの有害物質が血中に漏れ出してしまう。

アレルギーと密接な関係
腸のバリア機能障害がもたらす害
 リーキーガットが注目され始めた理由は、腸壁バリアの機能障害が、アレルギー疾患や自己免疫疾患と密接な関係であることが突き止められてきたからだ。
 人体の「内」と「外」を隔てているのは皮膚だけでなく、腸管が大きな役割を担っている。
 消化器や呼吸器などの粘膜は皮膚と同様に空気や食事と接し、体の内側にありながら常に外部とやり取りをする。
 中でも免疫細胞の70%が集まる腸は、重要な3つのバリア機能を備えている。
 1つ目が環境因子バリアで「腸内細菌叢(腸内フローラ)」が病原性細菌を排除する。
 2つ目が物理的因子バリアで、細胞と細胞を繋ぐタイトジャンクションが有害物質の侵入を防ぎ、細胞表面の粘液層(ムチン層)で病原性細菌や有害物質が内皮細胞に触れるのを防ぐ。
 3つ目が生物学的バリアで、T細胞やB細胞などの免疫細胞が抗菌ペプチドや免疫グロブリンA(IgA)を分泌して恒常性を保つ。

食品の乳化剤が影響
バリア機能を崩すとした研究報告
 腸のバリア機能は、過食や偏食、不規則な生活、ストレス、アスピリン、抗生物質など様々な要因で崩れ、現代人の70%はリーキーガットの状態にあると言われている。
 中でもシクロケム社が指摘しているのが人工的に合成された乳化剤の腸壁への影響だ。食品用乳化剤は日持ち向上や食感改善の目的で広く配合されており、日本国内でも年3万トンが消費されている。
 この乳化剤の膜透過性に対する影響調査研究では、乳化剤が膜透過を増加させ、細胞膜の破壊を促すことが報告されているのだ。

腸管バリア機能の向上を促す
   「難消化性αオリゴ糖」
 リーキーガットによりアレルギーの発症や悪化が懸念される中で、シクロケム社は腸管バリア機能を向上させる「難消化性αオリゴ糖」の活用を提案している。
 難消化性αオリゴ糖は、先に挙げた3つの重要なバリア機能「環境因子バリア」「物理的因子バリア」「生物学的バリア」の全てを向上させる作用が研究によって明かされている。

腸の3つのバリア機能を向上
 まず、αオリゴ糖は環境因子バリアである腸内細菌叢を善玉菌優位にすることが、これまでの多くの研究で明らかとなっている。
 そして物理的因子バリアは、難消化性αオリゴ糖が腸内細菌に分解されて産生する「短鎖脂肪酸(SCFAs)」が、腸管上皮の粘膜層の主要成分「ムチン」の産生に寄与する。
 さらにαオリゴ糖によって産生するSCFAsは、生物学的バリアである「IgA」の産生も促進する。
 試験では、難消化性αオリゴ糖を摂取すると、ラット及びマウスの盲腸内SCFAs量が増加し、さらに腸管内でムチンとIgAの量が増加することが確認されている。

腸への影響が懸念される現代食品に
難消化性αオリゴ糖の活用を提案
 バリア障害のある大腸では過剰な免疫反応が起こり、炎症性腸疾患の要因となることが指摘されている。
 シクロケム社は、乳化剤が広く普及する現代人の食生活にあって、日頃からプレバイオティクスなどの腸活を行うことの重要性を説き、難消化性αオリゴ糖を活用した食品開発を提案していく方針だ。

※腸活素材「キウイフルーツフレッシュパウダー」についてはこちら
記事「キウイフルーツ×αオリゴ糖で腸活を」


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