HOMEインタビュー一覧 ≫ UHA味覚糖株式会社 インタビュー(3)

口腔衛生に取り組める食品を介護現場へ

インタビュー写真

 シタクリアシリーズ & ジェル開発
 産学連携開発の独自成分DOMAC配合
 UHA味覚糖株式会社

 技術開発セクションリーダー
  執行役員 松川泰治氏

 
――研究面のお取り組みを教えてください。

松川 完成したジェルについては岐阜薬科大学との共同研究で臨床試験を実施しました。得られた成果は岐阜薬科大学特任教授の小原先生のお名前でポスター発表を行っています。

加藤 試験は社会福祉法人ウエルガーデン様が運営されている施設「ウエルガーデン伊興園」で実施しました。
 試験内容は、介護度4~6の方50人を対象に、シタクリアジェルをスポンジにつけて口の中に塗る方法で1カ月間1日2回摂取し、2週間ごとに口腔内の菌数を計測するというものです。
 1カ月を妥当と見た設定期間だったのですが、結果は2週間で有意に口腔内の菌数が減少しました。
 試験では施設職員の方々にご協力をいただきましたが、商品自体は咀嚼・嚥下できる方であれば自身でケアすることが可能です。

松川 特別養護老人ホームでこうした臨床試験を実施する例は少なく、超高齢化でようやく黎明期に入ったというところですので、やはり大変なことでした。

加藤 介護度の高い方々ですので、口に運ぶ際には市販の口腔ケアスポンジを用いてジェルを口腔内に広げるようにしていただきましたが、施設スタッフの方々もとても忙しいので、そうした現場のハードルもありました。
 また、介護度の高い方を対象とするため、試験の内容を理解いただくのも容易ではありません。

松川 もちろん口腔状態の観察や細菌カウンターのサンプリングなどは専門的な人員で行っています。
 準備はかなり大変でしたが施設職員の方々のご協力もあって不備なくデータを取得することができました。

加藤 臨床試験では1割程度の脱落者を見込みましたが、今回、参加者50人のうち脱落した方は3名のみでした。
 その理由も、ジェルを食べたくないというものではなく測定面での問題だけだったのです。
 味や扱いやすさといった観点からも、シタクリアが安全で美味しく現場でも安心して使っていただけることが確認できました。
 ウエルガーデン伊興園では、 入所者だけでなく、家族の方も大切にされており、今回は家族会を開催して、実施した臨床試験についての結果報告・解説する機会も頂きました。

――高齢化に向かう日本に画期的な商品となることを期待しています。最後に、開発への想いをどうぞ。

松川 おいしさはやさしさ、というコーポレートメッセージの「やさしさ」には「体にも良い」という健康に対する想いが含まれています。
 シタクリアはその具現化と言えます。
 要介護の方が4週間にわたり、毎日美味しく食べ続けることができ、そのうえで、口腔内の衛生度が有意に改善したということは、体にとっても「やさしい」商品であることの証明となります。味覚糖にとって次なるステージが幕を開けたとも言えます。

 社会的に健康寿命の延伸が課題です。そこには、寝たきりにならない、認知症にならないなど、さまざまな観点があると思うのですが、私たちの視点から言えば“いつまでも味覚を楽しめること”なのです。

 体が弱り、認知症の影響を受け、味覚障害になると味の感度や嚥下機能が低下し、食事を流動食に切り替えたりします。

 私自身、人生が終わるその日まで、美味しいものは「美味しい」と喜びを感じ、食を楽しみたいと思っています。また、多くの方々にそうあって欲しいと願っているのです。
 我々は美味しさを提供するだけでなく、美味しく感じられる健康体の維持・サポートについても提供したいと考えます。

 口は健康の入り口です。また、口腔衛生は味覚の感度という側面からも非常に重要な行為です。口腔機能という言葉も定着しつつありますので、シタクリアの口腔衛生を通じて、健康寿命の延伸に貢献していきたいですね。
 それが「おいしさはやさしさ」につながっていくものと思っています。
 今後も口腔衛生の改善による正常な味覚への影響、あるいは味覚障害の方の味覚感度の改善にも目を向けて着実に研究開発を進めていきたいと思います。 インタビュー写真
 味覚糖はお菓子の会社ですから対象となるのはお子様が中心ですし、常に若々しさあふれる商品を持ち続けたいと思っています。しかし今後、市場は小さくなります。10年後、20年後、人口ピラミッドを見ると凄まじい高齢社会が訪れることが分かっていますので、そうした方々に目を向けた商品開発も必要です。
 寝たきりになる手前、健康寿命を全うできるまでの長期間、幅広い年齢層の方にファンになってもらえるような有意義な商品を開発していきたいですね。

加藤 基礎からスタートして、どのような出口に向かうのか見えない時もありました。ですが、寝たきりのお子様を介護する親御様のお声をモチベーションに、ここまで来ることができました。
 ようやく世に出せる形となり、臨床試験によって有意義な成果も得ることができましたので、これから多くの方々に使っていただきたいと思います。

――ありがとうございました。

【シタクリアジェル、取り扱いませんか】
岡本 販路は自社通販のほか、介護施設関連の通販サイトでの展開を考えています。


前へ
トップへ