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小型LDL冠動脈疾患リスクと予防啓発

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 多数の研究で冠動脈疾患への影響判明
 主原因は中性脂肪とインスリン抵抗性
 難消化性αオリゴ糖で対応食品開発へ

 /シクロケム
   東京都中央区、TEL03-6262-1511

シクロケムは、動脈疾患の真のリスクマーカーであることが解明されてきた「小型LDL」の認知を呼びかけ、食品素材「難消化性αオリゴ糖」によるセルフメディケーションを提案している。
 特には、小型LDLが冠動脈疾患のリスクであることを示す幾つもの試験結果をアナウンスし、予防の観点から注視の必要性を説いている。

冠動脈疾患者1万人のデータから
小型LDLが鮮明なリスクマーカーに
 冠動脈疾患者およそ1万人の血液を測定したデータでは、冠動脈疾患者の小型LDLは、健常人よりも明らかに多いことが判明している。
 これは通常のLDLコレステロールや大型のコレステロールと比較してもより顕著な差を表しており、小型LDLが動脈疾患リスクと密に関係することを示している。

健常者で少ない小型LDL、
 冠動脈疾患の重症度にも関係
 健常男性95人、健常女性47人、冠動脈疾患の重症度を、Q1を最も軽症、Q4 を最も重症としてQ1~Q4までの4群に分けた80人を対象に、各サイズのコレステロールの量を調べた試験においても、小型LDLが冠動脈疾患のリスクと密接な関係であることが示された。
 スコアはQ1からQ4に上がるほど重症度を増すが、小型LDLは、その量の多さに比例して顕著に重症患者が増えていたのだ。
 また、通常のコレステロールと大型のコレステロールの量は、健常者と冠動脈疾患者とに明確な差がみられなかったが、小型LDLの量は健常者で最も少なく、冠動脈疾患の重症度に従って明確に多くなることが分かった。

二次予防のためにも
 小型LDLの評価が重要に
 一度、冠動脈疾患を起こした人が、その後、心血管イベントを発症する程度を評価した研究では、小型LDLが二次予防の評価にも重要であることが判明した。
 小型LDLが35㎎/dL以上の人と、それ未満の人で、イベントの発生率に大きな差が生じたのだ。
 一方で、LDLが100㎎/dL以上の人とそれ未満の人で差はみられなかった。
 また、10年前にベースライン検診を受けた人を追跡調査した研究では、小型LDLが高いと、10年後の冠動脈疾患リスクが高まることも確認されている。

動脈硬化リスク(ARIC研究)でも
 小型LDLの重要性が明らかに
 1万人を11年間フォローアップし、その間に心筋梗塞を発症した1割の人たちを対象に、小型LDLの濃度によってQ1~Q4に分けて発症リスクを検討した研究では、やはり小型LDLの濃度に依存して発症リスクが高まることが確認された。
 同研究では、LDLから小型LDLを引き算して算出した大型LDLにおいても同様にQ1~Q4に分けて発症リスクを検討したが、大型LDLはリスクとの関係性が薄いことも分かった。

LDLの小型化メカニズムは
血中中性脂肪とインスリン抵抗性に
 小型LDLができる原因は、大型LDLの小型化にある。大型LDLの小型化は、血中の中性脂肪(TG)とインスリン抵抗性の2つが起因するとみられている。
 まず、血中に中性脂肪が多いと、中性脂肪を多く含んだリポタンパクが増え、そのリポタンパクから中性脂肪がLDLに交換される。
 LDLに交換された中性脂肪は、酵素のリパーゼによって分解され、中性脂肪を失ったLDLは小さく縮まるというメカニズムだ。
 この中性脂肪は、LDLサイズに最も密な関係を示す説明変数となっており、中性脂肪とLDLの関係を示したデータでは、LDLの小型化の約50%が中性脂肪の量と関係していることが確認された。

 さらに、ブドウ糖負荷試験では、小型LDLの多い人のインスリン抵抗性が大きいことも分かっている。
 インスリン抵抗性が大きいと、リポタンパクの分泌が増加され、その分だけLDLへの中性脂肪の交換頻度が増し、先の中性脂肪の分解の原理で小型化が進むことになる。

これまでの評価を覆す報告も
 SGLT2阻害薬とLDLの関係
 「SGLT2阻害薬(エンパグリフロジン)」という糖尿病の治療薬がある。これは、血中から腎臓に送られてきた糖を血液に送り返す働きを持つ「SGLT2」を阻害し、尿からの糖の排泄を促す医薬品だ。
 このエンパグリフロジンを投与すると「LDLが増加する」ことが分かっており、従来の「LDLが動脈硬化症を引き起こす」とした見解をもとに、動脈硬化の誘発が危惧されていた。
 しかし、LDLの上昇によって動脈硬化は増えないことが確認された。
 逆に、2015年ヨーロッパ糖尿病学会で、世界で初めて糖尿病薬が心筋梗塞などの心血管疾患の死亡率を低下させたことが発表されたのだ。
 同研究内容では、SGLT2阻害薬の投与で48カ月の心血管死の発現率は38%も減少していた。

 SGLT2阻害薬投与後のLDLへの影響調査では、LDLが14%上昇したのに対し、小型LDLは20%減少していた。
 このことから、SGLT2阻害薬による心血管死の発現率の減少は、小型LDLの減少が関与したとみられている。
 つまり、この研究においても、小型LDLが「真のリスクマーカー」であることが示されたのだ。

予防を「難消化性αオリゴ糖」で
 小型LDLを減らす健康食品開発へ
 シクロケム社では、スーパー食物繊維こと「難消化性αオリゴ糖」の研究開発・原料供給・OEMを行っている。
 難消化性αオリゴ糖は、食後の血糖値上昇抑制や中性脂肪の低減をはじめ、アテローム性動脈硬化の抑制など、小型LDLに関与するさまざまな有用性が明らかにされている。
 シクロケム社では、次代の健康指標として注目の小型LDLに対し、画期的な食品素材として「難消化性αオリゴ糖」のさらなる研究開発と提案を進めていく方針だ。


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