HOMEニュース一覧 ≫ 次代の飲料開発「難消化性α-オリゴ糖」(2019)

ミネラルウォーターを機能性表示食品へ

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 次代の飲料開発「難消化性α-オリゴ糖」
 無味無臭かつ無色透明のスーパーオリゴ
 糖や脂質の吸収抑制など数々の有用性

 /シクロケム
   東京都中央区、TEL03-6262-1511

シクロケム(東京都中央区)は、ミネラルウォーターや海洋深層水といった飲料水に「難消化性α-オリゴ糖」を配合することで、色や味を変質させずに「機能性表示食品」として開発することが食品科学の見地から可能であると報知した。
 今後、健康価値の高い「ミネラルウォーター」や「海洋深層水」など、従来なかった新市場の勃興が期待される。 ニュース写真
 シクロケム社は機能性表示食品の海洋深層水やミネラルウォーターを自社製品やOEM向けに開発を進めているところだ。

無味無臭で無色透明な水に、
 難消化性デキストリンの健康価値を――
 色味や風味のあるお茶・炭酸飲料などは、難消化性デキストリンを取り入れた特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品が多数登場してきたが、世の中に数ある飲料商品を見回しても、“機能性を謳ったミネラルウォーター”は見当たらない。
 甘さを加えるといった味の調整で難消化性デキストリンを用いるケースは多いが、難消化性デキストリンの有する健康価値を、無味無臭かつ無色透明な「水」に用いるケースはこれまでなかった。
 多くの健康系飲料は“難消化性デキストリン”を取り入れているが、いずれの難消化性デキストリンも甘みや色味があるため、そもそも透明な「水」への配合は適していなかったからだ。
 ミネラルウォーターや海洋深層水などの飲料は、その商品性質から「無味無臭」かつ「無色透明」であることが求められる。

 では、無味無臭で無色透明、かつミネラルの吸収を促進するなどの優れた健康価値を有した難消化性デキストリンがあるとしたら――?

 そんな次代の飲料開発を叶える素材として、シクロケム社が提案しているのが「難消化性α-オリゴ糖」だ。

甘味のない無色透明な難消化性オリゴ糖
     「難消化性α-オリゴ糖」
 難消化性α-オリゴ糖は、「α-シクロデキストリン」や「環状オリゴ糖」とも呼ばれ、これまでシクロケム社が数々の健康価値を研究開発してきた健康素材。豊富な研究成果から、同社では特に優れた難消化性デキストリン「スーパー難消化性デキストリン」として提案しており、機能性表示食品の関与成分として届出受理実績もある。
 難消化性α-オリゴ糖には甘味がないため、他の難消化性オリゴ糖とは異なり味の調整を目的とした利用はできないが、逆に味や見た目に影響を与えることなく、さまざまな食品に健康価値を付与させることが可能だ。

難消化性オリゴ糖の特性とは――。
 同じオリゴ糖でも異なる各々の性質
 難消化性α-オリゴ糖とは何か。その把握には、まずオリゴ糖の種類を理解する必要がある。
 現在、工業生産されているオリゴ糖は20種類以上あり、小腸で消化される「消化性」と、消化されない「難消化性」とに分けることができる。
 このうち難消化性のオリゴ糖は、小腸の消化酵素で分解されず、大腸まで届き、そこで腸内細菌によって分解される。
 同じ難消化性のオリゴ糖でも「発酵分解率(腸内細菌にどの程度分解されるのか)」によって、さらに分けることができる。
 分解率が高い、つまり発酵分解されやすいほど、エネルギーとして用いる量が増えるため、カロリー数も増えていく。分解されやすい難消化性のオリゴ糖=カロリーが高くなるのだ。
 この発酵分解率によって、オリゴ糖は『0kcal』『1kcal』『2kcal』の3種に分けることができ、このうち75%以上分解される難消化性オリゴ糖が2kcalとなる。

オリゴ糖が発酵分解されると生じる
 短鎖脂肪酸が健康に重要な意義を持つ
 シクロケム社はこれまで、オリゴ糖が発酵分解されると生じる「短鎖脂肪酸」が、健康にとって重要な意義を持つことを発表してきた。
 短鎖脂肪酸によって腸内pHが「酸性」になると、腸内環境が「善玉菌」優位になるため、整腸には発酵分解されやすい2kcalのオリゴ糖が適している。また、オリゴ糖の発酵によって発生した短鎖脂肪酸にはミネラル吸収を促進する働きもある。
 こうした健康価値を発揮できる2kcalの難消化性オリゴ糖には、「α-オリゴ糖」「β-オリゴ糖」「イヌリン」「グアーガム分解物」「フラクトオリゴ糖」などが挙げられる。
 しかし、シクロケム社はこの2kcalの難消化性オリゴ糖の中でも、さらに細分化できることを自社取扱いのα、β、γそれぞれのオリゴ糖の特性の違いによって明らかにしている。
 α-オリゴ糖とβオリゴ糖は、同じ2kcalでありながら、発酵分解性はα-オリゴ糖の方がはるかに高いことが分かっているのだ。
 そこで、シクロケム社はラットを対象に、2kcalの難消化性オリゴ糖に分類される「α-オリゴ糖」や特定保健用食品として使われている代表的な難消化性オリゴ糖を摂取させ、盲腸内の短鎖脂肪酸量、全有機酸量、pHを調べる試験を実施。その結果、α-オリゴ糖が、短鎖脂肪酸の産生量、全有機酸量、pHのすべてにおいて優位な値を示すことを確認した。また、α-オリゴ糖が乳酸菌とビフィズス菌の双方の増殖に有用であることも明らかにしている。

短鎖脂肪酸がミネラル分の吸収を促進
 ミネラルウォーターの価値向上に有用
 難消化性α-オリゴ糖は短鎖脂肪酸の産生量に優れることが分かった。この短鎖脂肪酸は、ミネラル分の吸収を促進させる働きがあるため、難消化性α-オリゴ糖はミネラル分を含んでいるミネラルウォーターや海洋深層水と適合性が非常に高い素材と言えるのだ。

スーパー難消化性オリゴ糖と呼ぶに足る、
 難消化性α-オリゴ糖の豊富な健康作用
 先の研究でシクロケム社は、難消化性α-オリゴ糖が無味無臭で無色透明というだけでなく、特定保健用食品に用いられる代表的な2kcalの難消化性オリゴ糖と比較しても、短鎖脂肪酸や全有機酸の産生量、pHの酸性化に優れ、乳酸菌とビフィズス菌双方の増殖やミネラル吸収促進に有用な素材であることを確認した。
 だが、これらは難消化性α-オリゴ糖が持つ特性の一側面でしかない。シクロケム社はこれまで腸内フローラの改善やアテローム性動脈硬化の予防、糖の吸収抑制、糖分解酵素の阻害、脂質の吸収抑制、悪玉脂質の選択的な排出、コレステロールの中で特に悪玉とされる小型LDLの低減作用など、多岐にわたる研究試験で有用性を解明してきている。
 シクロケム社は今、そうした「難消化性α-オリゴ糖」が発揮する数々の有用性を、ミネラルウォーターという新たな飲料分野で発揮させるべく、新市場創出を探る企画担当者や研究者らに提案を進めている。


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