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γ-CD包接化がクルクミン吸収を格段に向上

ニュース写真

 「クルクミンγ-CD包接体」
 試験や論文を根拠に「最良」手段と発表も
 CD包接と胆汁酸による吸収メカニズム

 /シクロケム
   東京都中央区、TEL03-6262-1511

シクロケム(東京都中央区)は、吸収性を高める市販のクルクミン製剤技術の中で、γ-シクロデキストリン(CD)包接化が吸収性向上手法としては最も有効な手段であると発表した。高吸収性と謳われる市販品を用いた試験や各製剤の吸収性に関する比較試験の結果について報告された論文を根拠とした。

クルクミン製剤5品を用いた試験で、
       それぞれの吸収性を評価
 クルクミンは水に不溶な脂溶性物質であることから、吸収性を改善した様々な製剤化開発が行われている。
 同社では、各製剤の吸収性を評価すべく、スタンダード品と高吸収性と謳われる市販3品、自社開発のクルクミンγ-CD包接体を含めた計5品を用いて、各種試験を実施。
 人工腸液への溶解性を調査した試験では、クルクミンγ-CD包接体によるクルクミンの溶解性が最も高いことを確認。さらに吸収性のビトロ評価としてのCaco2膜による細胞への取込量についても、クルクミンγ-CD包接体がいずれの製剤と比較しても最も高い取込量を示すことを明らかにした。 ニュース写真
 
ドイツ・ワッカー社が
  ヒト臨床試験で吸収性を比較
 ドイツのワッカー社が投稿した学術論文には、一般的に使われるスタンダード品、市販の高吸収性クルクミン製剤2品、クルクミンγ-CD包接体の計4製品を用いた吸収性試験の結果を報告している。
 試験第一段階では、15名によるクルクミン製剤の経口投与を1週間のウォッシュアウト期間を設けて4回実施。第二段階では、製剤摂取後1時間ごとに採血し、血液のHPLCを分析している。
 その結果、スタンダード品と比較した時のクルクミンの吸収性は、クルクミンγ-CD包接体が114.2倍と最も高く、2番目に高かった11.4倍の数値をはるかに上回ることが確認された。

学術論文などを総合的に検証
 クルクミンの吸収性に関する比較では、平均年齢25歳の男性5人女性4人を3群に分けて実施したクロスオーバー試験についての論文もある。同試験は、市販されているクルクミン製剤3品について単回投与後の血中のクルクミン濃度を計測したもの。
 同比較試験で得られた結果と、ワッカー社が実施した比較試験の結果を総合して鑑みても、クルクミンγ-CD包接体の吸収性が、いずれの高吸収性クルクミン製剤と比較しても、最も高いことが分かった。

高吸収性メカニズム、"胆汁酸"と"γ-CD包接"
 なぜ、γ-CDで包接することでこれほど吸収性が高まるのか――。近年の研究で、CD包接と胆汁酸による作用メカニズムが明らかとなってきた。γ-CD包接によりクルクミンは分子単位で分散した不溶性の包接体になる。本来、クルクミンは水中に凝集体で存在し、細かく分散しないが、包接することで一分子一分子がγCDに包接され高分散されるのだ。その状態のまま小腸で胆汁酸が分泌されると、γ-CDはクルクミンよりも相性の良い胆汁酸と結びつく。するとクルクミンは一分子ずつ放たれ、小腸内で効率的に吸収されるのだ。このメカニズムはその他の不溶成分にも応用できるため、同社では幅広い研究を実施し、食品の機能性を高める素材として研究を進めている。

ヒトケミカルとフィトケミカル
 シクロケムでは、人間が自ら作りだす健康要素「ヒトケミカル」に着目し、その活用を啓蒙している。一方、体外的に摂取することで健康を保てる要素「フィトケミカル(ファイトケミカル)」の一つとして、クルクミンを推奨しており、γ-CD包接技術で吸収性を向上したクルクミンのスティックゼリーなど、新しい形での商品設計も提案している。


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