HOMEインタビュー一覧 ≫ 韓国高麗大学 ソ・ヒョンジュ教授 インタビュー(2)

ダイエット機能生み出す酵母のペプチド化

インタビュー写真

 「DNF-10」で食欲抑制と脂肪合成抑制を
 分子量によって異なる機能性を発見
 20年に及ぶ研究と10年の国内供給実績

 韓国高麗大学 ソ・ヒョンジュ教授
  ネオクレマー社 キム・ジェファン社長

 
――高麗大学での食品機能に関する研究環境について。
インタビュー写真
 もともと高麗大学には食品栄養学科があったのですが、今はバイオシステム医科学部(Bio system and Biomedical)に名称が変更されています。
 バイオシステム医科学部では、食品素材の健康機能を専門とする研究者が多く在籍しており、私の研究室も食品機能を専門としています。
 今、研究室には私を入れて11人が在籍しており、酵母ペプチドについての新しい試験も進行中です。
 今年の10~11月にはデータが出揃いますので、日本での発表の機会もあると思います。また、来年には新研究の新データが発表できる見通しです。

――現在、取り組まれている研究内容について教えてください。

 最近は、脳機能に着目し、睡眠や抗うつに関連する食品素材の研究開発も行っています。
 長らくペプチド研究を続けてきた経緯から、ペプチドの集合体であるアミノ酸やGABA、セロトニントランスポーター(5HTT)、テアニンなどの睡眠の機能性の調査をはじめ、焼肉などに供される野菜「サンチュ」の抽出物、蓮の抽出物などの睡眠促進作用も研究しています。ヘンプシードオイルなどの抗うつ作用に関してもデータを取っています。 インタビュー写真
 
 ペプチドやアミノ酸が適応する分野には、スポーツニュートリションがありますが、高麗大学だけでは調査できない指標もありますので他大学と協力して研究を行っています。
 韓国スンチュンヒャン大学の社会体育学科では、アスリートがあらゆる側面から体力指標を測定できる機器を取り揃えていますので、筋力や持久力、運動能力に関する試験はそちらで実施しています。
 今後はミルクプロテインなどへの活用を視野に、酵母ペプチドの運動能力に対する有用性についても研究していきたいと考えています。

――酵母ペプチドがサプリメントの原料として商業化された経緯とは。

 研究で有用性が解明され、健康食品の原料として活用してもらいたいと考えていたところ、ちょうど2008年に韓国ネオクレマー社のキム・ジェファン社長と知り合いました。
 実はキム社長が高麗大学のご出身だったという縁で、酵母ペプチドに興味を持っていただけたのです。その後2009年からネオクレマー社で酵母ペプチドを商業的に扱っていただくことになりました。

――キム社長にお伺いします。ネオクレマー社における酵母ペプチドの製造体制について教えてください。

キム 酵母ペプチドの生産から品質管理まで、ほぼ全ての工程をネオクレマー社で行っています。
 2009年の取り扱い開始直後は製造面で外部に委託する部分も多かったのですが、ネオクレマー社は2018年4月に韓国・釜山に新工場を竣工し、そこで酵母ペプチドのほぼ一貫した自社製造を行っています。
 分子量についても「ウルトラフィルトレーション(超濾過)」というシステムで分離し、その上で自社研究所においてロットごとに分子量確認も実施しています。
 加水分解や分子量分離までの工程はネオクレマー社の自社工場で行い、スプレードライ加工だけ外部となりますが、自社工場が完成した2018年以降は生産体制も整備し、今はスプレードライ加工機も設置済みです。将来的には全ての工程を自社で行う予定です。

――日本展開はどのような経緯があったのでしょう。

キム 日本ヘルシーナビ社の井上社長とはかねてより親交がありまして、2009年頃に日本展開の話が持ち上がりました。そして2010年にはヘルシーナビ社とビーエイチエヌ社からの日本供給がスタートしたのです。
 以来、日本展開も10年ほどが経ち、供給実績も豊富となりました。おかげ様で、日本市場は伸びています。
 特にDNF-10が全国的に販売される商品に採用されるなど大きな成功事例となっています。
 当初、DNF-10はあまり認知度がなく、供給量も少なかったのですが、2012~2013年頃からダイエット系の商品、特には酵素ダイエットでの採用が広がっていきました。
 そもそも2012年頃まで、日本市場において酵素と酵母を併用したサプリメントはほとんどなかったのですが、メタボリック社様が開発した「イースト×エンザイムダイエット」というダイエット向けの商品が大ヒットしたことから、他の会社様からも多彩な酵母配合の多彩な酵素商品が登場し、市場が一気に拡大したのです。
 そのあたりはメタボリック社様のご活躍あってのことだと感じています。もちろん、乳酸菌やプロテインの商品など、その他企業様にも採用いただいたことは感謝しております。

――最後に、酵母ペプチドDNF-10の展開についてのお考えを。

キム DNF-10は、さまざまな国で展開され広がりつつあり、2020年からはヨーロッパでの供給がスタートします。
 海外展開の先駆けとして大きな意義を持っていたのが、日本市場での成功事例です。
 日本でヒット商品が登場し、それが他国でも良い形で伝播、拡大していったのです。そうした点で、日本市場はとても重要な意味を有していたと感じています。

――世界の先駆けとして、日本市場での成功が特別な価値を持っていたわけですね。日本から世界に市場を興していく流れに期待しています。

キム 特別なケースだとは思うのですが、この酵母ペプチドに関しては輸出した最初の国が日本ですし、アメリカやヨーロッパに紹介する際に“日本でこれだけ成功している”という点が説得材料になっているのです。
 今なお多くの企業様に酵母ペプチドの商品化を検討いただいており、我々も酵母あるいは酵母ペプチドが、さらにダイエット素材として認知されるよう、これからも普及に努めていきます。

――ありがとうございました。

セミナー記事にてソ教授の講演内容を掲載
http://www.ks-media.co.jp/news/news00096-1.html
 


前へ
トップへ