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新サプリPB「エスセレクト サプリメント」

インタビュー写真

 見直し図り、お客様目線でPBを再編成
 一つ一つの専門性を追求した商品開発へ
 株式会社スギ薬局

 商品統括部 ウェルネスサポート部
  千綿麻祐子氏

オリジナルサプリメントシリーズ『エスセレクト サプリメント』を全国のスギ薬局店舗にて発売したスギ薬局株式会社。シリーズサプリとして8種類をラインアップし、そのうち7種類には1袋あたり約50億個の「植物性乳酸菌」を配合。スギ薬局のPBや開発背景について、商品統括部 ウェルネスサポート部の千綿麻祐子氏に聞いた。

――スギ薬局のプライベートブランドについて。

千綿 数年前までPB拡大に向けて新商品を次々と投入していましたが、一度大きな見直しを図り、現在、最大で1500SKU近くあったPB商品は800ほどに絞っています。
 以前はPBの拡大がプライオリティの上位にあったこともあり、PB比率を上げていこうと「エス」を象ったロゴマークを多くの商品に付与していたのです。 インタビュー写真
 スギ薬局のPBの歴史は「エスユニーク」から始まっていますが、発足当時は価格を中心に訴求していました。その後少しずつ世間のPBに対する捉え方や評価が変わってゆき、いわゆる高付加価値のPBが登場してきたのです。高付加価値商品が消費者にとても響きやすくなり、消費者サイドのPBへの価値観が明らかに変容してきました。
 そうした中で、プレミアム感のある商品や医薬品のPBアイテムも増やしていこうと生まれたのが「エスセレクト」ブランドです。その他にもビューティー系では「エスルミエ」があり、主に3つのPBを展開していました。
 ブランドそれぞれで大体の線引きをしてきたのですが、段々と、明確なポジションがあるようでないような状況もあり、顧みた時に「お客様にとってわかりやすいのか」「それぞれコンセプトは明瞭なのか」と反省すべき点がありました。
 そこで進むべき方向性について熟考し、ただアイテム数を増やすだけではいけないという考えに至ったのです。
 コンセプトを見直して、再編成を進め、現在はエスセレクトブランドに集約しているところです。
 一時は当社が販売する商品全体に占めるPBの割合は12%を超えていましたが、絞った結果、現在は10%を切っています。数を絞った分、単純な全体の売上金額は下がりましたが、その代わりに1品あたりの売上は確実に上がってきています。

――開発の方向性に変化が?

千綿 一つ一つの商品開発へのこだわりも強くなりました。例えば、スギ薬局には全店に、自社で育成したビューティアドバイザーがいて、お客様の声を持ち寄って、メーカー様と共同開発を実施したりもしています。薬剤師とドクターとの共同開発もそうです。こうした開発重視の取り組みは、従前にはなかったものです。
 数年前から、PB見直しの中で、より専門性を追求した開発姿勢で臨んでいます。数はまだ少ないのですが本当に良い商品をとの想いから、「数ではなく質」を重視するようになっていきました。
 昨年は機能性表示食品のPBも発売し、今回は新たな取り組みとしてスギ薬局のシリーズサプリメント「エスセレクト サプリメント」を開発しています。

――今回、シリーズサプリを開発したきっかけとは。

千綿 以前から、オリジナルサプリメントの必要性は議論していました。スギ薬局には管理栄養士がいますが、サプリについてお客様をサポートできる専門家がいるのに、自社のシリーズサプリを持っていないのはどうか、といった意見があったのですね。そこで本格的に開発に乗り出したのが昨年の3月になります。

――8つの素材を選ばれた理由とは。

千綿 素材というよりは、お客様が抱く悩みを重視して8種類の商品を開発しました。お客様は成分を買いに来られるのではなく、身体や健康の悩みを解決したくて商品を買いにいらっしゃいます。そのよくある悩みに対し、しっかり応えられる成分は何かと考えたうえでラインアップしています。
 お客様がよく買われる人気素材についてもニーズの高いものから順にピックアップしました。
 実際に販売してみますと別の成分の方が良かったかもしれないという場合もありますが(笑)。この成分名を強調した方が、お客様にとってわかりやすいのでは、など、改善すべき点も見えてきています。そういった成分や修正点はシリーズ第2弾などでの企画や、随時改善をしていきたいとも考えています。

――素材選定には悩む点も?

千綿 8SKUに絞るのは苦労しましたね。カルシウムや鉄、野菜もいいですし、様々な健康成分がある中で、どれにするのか――。
 選定もそうですが、価格帯にも気を使いました。ブランド志向が強くある中で、現時点で無名ブランドをいきなり高価格で出すのはどうか、と。逆にあまりに安い商品で、安かろう悪かろうの不安を抱かせてしまうのもよくありません。
 例えば、一般的に税込み300円の商材を、248円で設計することもできたりしますが、その値段では不安に思う方もいます。そのあたりのバランスは難しい部分ではあります。

――第2弾、第3弾と計画があるのでしょうか。

千綿 サプリメントだけに関して言えば、まだ構想段階ですね。どこまで拡大するかは未定ですが、まずは発売したものを現場の管理栄養士や従業員の方々、お客様にまでしっかりと浸透させていくことが大切と考えます。
 管理栄養士が接客販売していく中で、例えば貧血気味の方から鉄分について相談されることが多ければ、鉄分のPB企画をと、常に見直しを図っていく必要があります。現場の声を大事にして、求められているものは積極的に取り入れていきたいと思います。SKUを単純に追加していくことだけでなく、販売状況を見ながら既存の商品に変更を加えていくことも必要です。

――今後のシリーズサプリの展望は。

千綿 急激に増やしていくことはありませんが、ラインアップを増やすとなればパッケージデザインも含めて見直し、リニューアルを図るかもしれないですね。「これでなければダメ」といった縛りはありませんので、常に「何がベストか」を考え柔軟に取り組んでいこうと思っています。

――今回、乳酸菌に着目したわけとは。

千綿 例えば、スギ薬局が単純にビタミンC単体の商品を開発しましても、それだけでは価格以外に特筆すべきポイントはなくなってしまいます。
 近年、サプリメントのブランド志向はとても強いのです。ただ置いているだけでは売れませんので、売り場でのアピールや、接客の際には何か+αのポイントが必要になってきます。
 そこで「人間の体が本来持っている吸収力」に着目しました。
 昨今、乳酸菌が注目されていますが、やはり腸内環境が整っていなければ、せっかくの栄養もサプリメントも吸収率が悪くなってしまいます。乳酸菌であれば腸内環境の改善によって健康を保持増進しつつ、さらに他のサプリメントなどの栄養成分についても吸収性を向上させることができます。ただ成分を摂るのではなく、さらに効率をよくするという、一石二鳥のコンセプトになっているわけですね。
 また「お客様にとって聞き覚えのある」「分かりやすい成分」という点も重視しました。知らない成分ですとやはりイメージが湧きにくいのです。
 乳酸菌であれば認知度が高く、腸内環境を整えることで吸収を手助けするコンセプトがとても納得しやすい面もあります。吸収性サポートについてはいろいろ案も出ましたが、早い段階で乳酸菌に落ち着きました。


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