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特集 - アスタキサンチン -

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 天然由来の強力な抗酸化成分
 美容、眼、疲労、睡眠など広範に活躍
 2020年東京五輪見据え、スポーツ食品へ

 /食品原料取り扱い企業紹介

化粧品ブランドのテレビCMに、眼のピント機能、肌のうるおい、睡眠、疲労軽減に係る機能性表示食品の登場など、多角的に存在感を強めてきた「アスタキサンチン」。鮮烈なレッドカラーを纏い、美から健康、スポーツにかけて広範に活躍するアスタキサンチンの魅力について、原料メーカーやアスタキサンチン工業会に取材した。
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自然界最強と称される圧倒的な抗酸化力
 アスタキサンチンは、微生物が紫外線などから自分の身を守るために生成する防御成分で、赤い色を呈するカロテノイドの一種だ。実は意外と身近な存在でもあり、豊富な食経験がある。微生物の生成から始まり、食物連鎖によってエビやカニ、サケ、タイ、コイなど赤身を帯びた馴染みのある水産生物にも広く分布。摂取した生物たちの防護作用にも働くと考えられている。
 その最大の特長は、ユニークな分子構造が示す強力な抗酸化力にある。「自然界最強の抗酸化成分」とも称され、サケが過酷な川登りに耐えられるのは、赤い筋肉中に含まれるアスタキサンチンが活性酸素のダメージに対して有効に作用するからだといわれる。 特集写真
 有用性の高いアスタキサンチンだが、オキアミ等から抽出をしていた時代には生産コストが見合わず市場形成が困難視されていた。しかし、1980年代以降、藻の培養技術が発達したことで時代は変容を遂げている。
 アスタキサンチンを生成する微細藻類「ヘマトコッカス藻」の大規模培養により、アスタキサンチンの生産性は格段に進歩。圧倒的な抗酸化力を中心に広域で健康価値を発揮するアスタキサンチンの商業利用が可能となり、健康寿命延伸やアンチエイジングが重要視される昨今、その可能性には大きな期待が寄せられている。

多彩な機能性、美容やスポーツに
 抗酸化力は、美容業界でも不可欠なファクターの1つ。医療業界に精通する健康食品開発者へのインタビュー中にも、抗酸化成分による老化への日常的かつ長期的なケアが、健康寿命や美容に重要であると見解している。
 さらに、アスタキサンチンの活躍分野は美容だけに留まらない。機能性表示食品の関与成分としての各種機能はもちろん、今最も注目されているのが「スポーツニュートリション」での利用だ。アスタキサンチン原料メーカー各社とも、疲労や持久力に対応する機能性の研究や啓蒙活動を活発化。2020年東京オリンピックに向けたスポーツ向けの食品開発は、展開時期的に2017年がピークであるとも捉えられている。同じく赤い色素のカロテノイドでキサントフィル類に属するパプリカ由来の成分が、同様にスポーツ向け食品として上市されるなど、以後も「赤い色素×持久力(スポーツ)」の枠組みで同時的に展開が活発となれば、さらなる市場性も見込まれるのではないだろうか。
 抽出技術や製剤化技術も日進月歩で、ナノ化や味・においの低減など各社の取り組みによりアスタキサンチンの扱いやすさ・採用しやすさも向上している。飲料やグミ、チョコレート、クッキー、パンなど幅広い食品形態での設計をアナウンスする企業もあり、次世代を担う美容健康素材として、食品開発もより柔軟に行うことができるだろう。

啓蒙普及、認証マークなどの活動団体も
 国内企業5社からなるアスタキサンチン工業会やアスタキサンチン製造企業世界4大企業で組織するNAXAなど、アスタキサンチンの啓蒙活動や認証制度などを実施している団体もある。アスタキサンチン工業会では原料製品としての規格基準やアスタキサンチンについて学べるセミナーなどを実施しており、NAXAは第三者機関による最終製品への認証マーク制度のほかさまざまな活動を行っている。

画像提供:アスタリール株式会社


アスタキサンチン関連特許、世界各国で約 110件

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 「AstaReal®(アスタリール®)」
 医薬品製造で培った技術力で製剤化
 豊富な開発実績で市場をリード

/富士化学工業(東京営業部)
  東京都港区、TEL03-3437-2352

富士化学工業(富山県中新川郡上市町)は、アスタキサンチン原料ブランド「AstaReal®(アスタリール®)」を供給している。製品として、オイルタイプ2種、水溶性液タイプ2種、パウダータイプ1種の5製品をラインアップしており、様々な用途に対応している。
 同社は、スウェーデンと米国のグループ会社工場で培養したヘマトコッカス藻を、富山県の自社工場で細胞壁破砕・アスタキサンチンを抽出している。富士化学工業が医薬品製造で培ってきた製剤化技術を強みとし、高濃度かつ安定化したパウダーやナノサイズ水溶性液など、高度な原料製品を安定的に量産している。
 また、新薬の開発を手掛けてきた同社はその実績とノウハウを生かし、アスタリールの動物試験から臨床試験まで、さまざまな機能性研究も実施している。研究テーマは多岐にわたり、すでに抗酸化、生体膜保護、眼機能、メタボリックシンドローム、肌、スポーツ・疲労、QOLなどの分野で成果を挙げている。
 同時に、藻類(ヘマトコッカス藻:アスタキサンチン)の培養装置から眼精疲労、メタボリックシンドローム、糖尿病の予防・改善、アスタキサンチン配合のエナジーバー食品など、世界各国で特許も取得している。各国の特許延べ数は、アスタキサンチンでは世界最多となる約110件、出願中約20件を擁する。
 アスタキサンチン市場のリーディングカンパニーを目指すアスタリールは、2020年東京オリンピックに向けてスポーツ・疲労での有用性を啓蒙しており、スポーツニュートリション分野での研究や商品開発を積極的に提案中だ。
 アスタリールを用いて企画できる食品形態も幅広い。サプリメントのみならず、飲料、チョコレート、クッキー、パン、ドレッシングなど一般食品向けへの提案も可能で、におい、味、耐熱性は試作によって検証済み。今後も多方面での展開を進め、アスタキサンチン市場をリードしていく方針だ。


世界最大級の培養工場で生産

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 「AstaZine™(アスタザイン)」
 世界最大級の培養工場
 世界各国で様々な認証取得済

/BGG Japan
  東京都中央区、TEL03-5148-8981

BGG Japan(東京都中央区)は、ヘマトコッカス藻由来の高濃度天然アスタキサンチン「AstaZine™(アスタザイン)」を供給している。アスタキサンチン含量5%、10%、20%で規格したオイル品3種のほか、1%のパウダータイプ、油染みが生じにくい2%のビーズタイプも取り扱う。オイル品は、中国製造のエタノール抽出品と、ヨーロッパ製造の超臨界抽出品の2つのグレードをラインアップする。
 同社の中国雲南省にあるヘマトコッカス藻培養工場は、世界最大級の広さを擁し、安定した供給体制を築いる。
 同社はアスタキサンチンの販売を始めて以来、着実に販売量を増やしきた。日本ではアスタキサンチンのマーケットシェア2位を誇り、世界的にもアスタキサンチンメーカーとして存在感を増している。

認証やマークへの取り組みも
 創業以来、品質、トレーサビリティ、認証という3つのキーワードを掲げてきた同社では、各種安全性試験の実施や、生産・流通ルートに至る情報開示、専門認定機関による認証取得を積極的に進めてきた。
 2015年には、アスタキサンチン原料のヘマトコッカス藻で世界初となるオーガニック認証「エコサート」を取得。2016年には米国の新規サプリメント成分届出制度「NDI」で、アスタキサンチン換算12mg/日での届出実績に加え、更にその2倍量となる24mg(30日間)でもFDAへ届出。米国のみならず、ヨーロッパでも、アイルランドの食品安全局(FSAI)よりAstaZine™について、Novel Foodの認可を取得している。 特集写真
 また、同社グループを含め、天然アスタキサンチンの製造を手掛ける世界的企業で組織する「NAXA」(Natural Algae Astaxanthin Association)は、独自の認証プログラム「NAXA Verification Program」を開始。厳格な評価のうえ、認可された最終商品にNAXA Verificationマークを付与することが可能。本プログラムの目的は、最終製品に配合されているアスタキサンチンが、機能性と安全性において多岐に研究されているヘマトコッカス藻由来の天然アスタキサンチンである事を、一般消費者に分かり易くアピールする事。
 アスタキサンチンの世界的メーカーとして、日本のみならずグローバル全体で天然アスタキサンチンの認知向上を目指す。


CO2超臨界流体抽出法により抽出

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 「ASTAXANTHIN」
 密封式管状バイオリアクターで培養
 耐熱性や酸素、光、高湿下でも安定

/オリザ油化
  愛知県一宮市、TEL0586-86-5141(代)

オリザ油化(愛知県一宮市)は、食品および化粧品のアスタキサンチン原料「ASTAXANTHIN」を供給している。用途に合わせ油状タイプ、粉末タイプ、水溶性乳化タイプをラインアップ。油状タイプではアスタキサンチン含量5%品と20%品、粉末と水溶性乳化タイプでは1%品を取り揃えている。
 密封式管状バイオリアクターを用いてヘマトコッカス藻を培養しており、コンタミの可能性が非常に少ないことが特長。また、CO2超臨界流体抽出法によりアスタキサンチンオイルを抽出するため、溶媒の残留がなく、他社品と比較して、藻特有の生臭さも低減している。それゆえに、特に化粧品への応用に優れている。
 同社は、アスタキサンチンが分子構造中3つの部位で抗酸化作用を発揮する点に着目し、その特殊構造が他に類を見ない強い抗酸化力を示すと考察。抗酸化作用の種類として「一重項酸素(O2)消去能」と「脂質化酸化抑制作用」の2種類を挙げ、それぞれに高い有用性データがあることを説いている。
 アスタキサンチンが血液脳関門を通過する数少ない食品物質であることから、自社原料のアスタキサンチン-20で脳機能への作用研究も実施。ラット中大脳動脈閉塞再開通モデルを用いた試験で脳梗塞面積が40%減少し、肉眼で認識できるほどの抑制を確認した。
 生体内での抗酸化作用の他にも、アスタキサンチンの眼精疲労予防、美容での有用性など、さまざまな健康・美容機能を啓蒙している。
 原料としての耐熱性では、アスタキサンチン-20で耐熱性試験を実施。80℃および100℃でも1時間安定することを確認しており、さらに120℃でも1時間で10%程度の含量劣化に留まった。パウダータイプのアスタキサンチン-P1では熱、酸素、光、高湿下でも優れた安定性を示すデータを取得している。


超臨界抽出法で藻特有の味やにおいを低減

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 「ASTOTS(アスタッツ)」
 オイル、粉末、マイクロビーズ
 ナノアスタキサンチンなど

/富士フイルム
  東京都港区、TEL042-339-8920

富士フイルム(東京都港区)は、イスラエルのアルガテクノロジー社から輸入・独自加工したアスタキサンチン原料「ASTOTS(アスタッツ)」を供給している。
 大気と直接接触しない密閉型フォトバイオリアクターで管理・培養した安全性の高いヘマトコッカス藻から、オイル、粉末、マイクロビーズ、水溶性の透明型乳化製剤など、性状やアスタキサンチン含有量ごとに各種製品を揃えている。
 脱臭・高品質の「ASTOTS-SS、-S」「ASTOTS-10OS、-5OS」は、超臨界抽出法を用いることで、ヘマトコッカス藻由来の生臭みを無くし、健康食品のみならず一般食品やドリンク剤など幅広い食品で使用可能だ。
 「ASTOTS-2.0PW」は、アスタッツのオイル品をシクロデキストリン、トコフェロールと混合・乳化した粉末化。ヘマトコッカス藻特有の味および臭いを低減しただけでなく、従来の粉末製剤と比較して体内吸収率や抗酸化能、安定性を向上させている。
 「ASTOTS-3.0MB」は、アスタッツのオイル品をゼラチンで被覆し、アスタキサンチン濃度3%でマイクロビーズ化。ヘマトコッカス藻特有の味および臭いをマイルドにし、風味を向上させたことで取り扱い易さを進展した。染み出しがほとんど無く、ゼラチンで被覆することで安定性が増しており、打錠剤に最適な性状となっている。また、アスタキサンチン高含有のため、錠剤等の粒数削減にも寄与する。
 「ASTOTS-ECS」は、超臨界抽出により脱臭処理したオイル品を乳化したナノアスタキサンチン製剤。無味・無臭で、冷水にも淡橙色から赤橙色を呈して素早く溶解する。アスタキサンチン含有量2%で規格し、幅広い用途に使用できる。乳化安定性に優れ、ネックリングなどのリスクも低減する。
 アスタキサンチン製品の研究開発を進める同社では、食品原料として新たな製剤開発も進めている。


インド原産のヘマトコッカス藻由来品

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 オイル、顆粒、粉末など各種原料
 厳しい環境で高濃度アスタキサンチンに
 超臨界抽出法により抽出

/バイオアクティブズジャパン
  東京都豊島区、TEL03-5981-0601

さまざまな天然由来の食品原料を供給しているバイオアクティブズジャパン(東京都豊島区)は、インド原産・製造のヘマトコッカス藻由来アスタキサンチン原料を供給している。アスタキサンチン含量5%品、10%品のオイルタイプのほか、2.5%顆粒、1.5%粉末を取り揃える。
 厳しい環境条件によってアスタキサンチンを高濃度に蓄積させたヘマトコッカス プルビアリス藻から、超臨界抽出法によってアスタキサンチンを抽出している。


ハワイ島コナの恵み豊かな環境で培養

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 「BioAstin(バイオアスチン)」
 多岐にわたる研究実績
 筋委縮や皮膚バリア機能の改善など

/東洋酵素化学
  千葉県浦安市、TEL047-355-7111

東洋酵素化学(千葉県浦安市)は、ヘマトコッカス由来のアスタキサンチン原料「BioAstin(バイオアスチン)」を供給している。製品用途に合わせ、食品向けにオイル品、粉末品、水分散品の3タイプをラインアップするほか、化粧品原料も取り扱う。

ハワイ島の天然アスタキサンチン
 同社は、米国サイアノテックコーポレーションと提携し、ハワイ島コナで培養された微細藻類ヘマトコッカス・プルビアリス(Haematococcus Pluvialis)から超臨界炭酸ガスによって抽出したアスタキサンチンを、日本国内で加工および原料供給している。
 サイアノテックコーポレーションは独自の清浄培養技術を有し、1997年から高濃度かつ低コストのアスタキサンチン生産に取り組んできた。その生産拠点であるハワイ島コナは、豊富な太陽光と澄んだ大気に恵まれ、年間300日以上が晴天となる。藻類培養にとって最適な自然環境であることから、自然エネルギーで安定したアスタキサンチン含有原藻を培養することができる。

筋肉に対する作用研究
 同社は、バイオアスチンの機能性について抗酸化能や抗炎症(腱鞘炎、リウマチ性関節炎、膝関節痛)などさまざまなテーマで研究を行っている。
 寝たきりやギプス固定など筋肉の不活動を原因とする筋委縮に対しては、アスタキサンチンの摂取による有意な筋委縮抑制を確認。アスタキサンチン摂取が酸化ストレスによる生体膜変性を保護し、細胞内プロテアーゼ活性亢進抑制、タンパク質のユビキチン化抑制により筋委縮を抑制すると考えられる。
 また、上記結果を踏まえてアスタキサンチンを長期利用した際のサルコペニアへの影響を調査した研究も実施。試験結果から、アスタキサンチンを長期利用することにより、ヒラメ筋:遅筋(持久力筋)の筋重量の減退を有意に抑制することを明らかにした。
 そのほか、同社では美容用途としての研究も実施。日焼け防止効果や皮膚バリア機能の改善効果も確認している。


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